hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

くもの糸、何度目かの再読

読書週間、タイトルを聞いただけでそのストーリーが一瞬で思い浮かぶ、名作の凄み。 「日本の名作 くもの糸」(講談社 1970年10月第1刷) 文 芥川龍之介 絵 朝倉摂 あまりにも有名なお話… たぶん内容を説明する必要はないのでは、日本人ならどなたで…

ほんものの百獣の王とは

10月最後の日曜日、今年もあと残り2か月。1月からの出来事をちょっと振り返ってみる。印象に残ったこと、残らなかったこと。 「もりになったライオン」(ポプラ社 2001年12月第1刷) 作・絵 松原裕子 もりになったライオン (絵本の時間) 作者:松…

童話「きんいろのカラス」

日を追うごとに冬が近づいています。植物たちも休息の時期に入ったようです。 「 きんいろのカラス 」( 偕成社 1969年9月第1刷 ) 著者 いぬいとみこ 画家 朝倉摂 まず読んで感じたことを… 生きるということは、厳しいことです。 平和のなかにいると…

大切な地球を守りたい

田舎ならではの今夏の思い出。近所の道ばたでザリガニに遭遇しました。一度目は車で、二度目は徒歩で。どちらのときも、立派なハサミで威嚇された。ザリガニ、気が強し。でもたぶん私が勝つと思う。戦わなけど。ザリガニがんばれ。 「 てのなかのちきゅう 」…

読んだらきっとぬくぬくします。

朝の気温が一桁台になると布団から出るのに一苦労します。ずっとぬくぬくしていたい。 「ぬくぬく」(福音館書店 1980年1月月刊「こどものとも」発行 2021年1月第3刷特製版) 作 天野祐吉 画 梶山俊夫 お話の内容は… まず、これだけは言っておき…

世界で最古の子どものお話集

今回のお話は「処世術」がテーマのひとつ。子どもの頃に処世術を教えられたのと教えられないのでは、だいぶ人生違ったかな。 「声に出して読む インドにつたわる パンチャタントラ物語」(出帆新社 2018年6月初版) 著者(再話)マノーラマー・ジャファ…

まねっこ(ポケモンではない)の絵本

今日は歯科定期診察の日。削ったりするわけではないのですが、あんまり行きたくない。予約時間に行っても、必ず30分以上待つ。なぜ? 「 あるあさ、ぼくは… 」 ( 好学社 2022年4月 第1刷 ) 作者 マリー・ホール・エッツ 訳者 まさき るりこ どんな…

こころの百面相

表情豊かは感情豊か。最近、笑っていますか、泣いていますか。 「 こころくん こころさん 」(フジテレビ出版 扶桑社 1987年8月 初版) 文 つかこうへい 絵 朝倉摂 「ひらけ!ポンキッキ」のうただった… この絵本は、1973年から1993年まで、フ…

ポエムポエムポエム

昨日は近くの山へドライブに。山頂付近の長いトンネルを抜けると…そこは紅葉燃える国でした。すばらしかった。寿命が延びました。 「魔法のことば」(銀の鈴社 2012年8月初版) 詩 川越文子 絵 山中桃子 タイトルに魅かれて… たまたま見つけたタイトル…

なぜさんたろうなのか?

秋晴れ、ちょっと近くまで紅葉狩り散歩に行きたいお天気です。 「 めだかさんたろう 」 ( 講談社 2000年8月 第1刷 ) 文 椎名誠 絵 村上康成 お久しぶりです、シーナさん… だいぶ昔のことですが、20代のころ、友だちの影響で椎名誠作品にハマってい…

老い老い?ピータン

マンガ通の友だちが、もう一冊貸してくれました。ニヤニヤしたりクスクスしたりホホっとしたり、とにかく笑えます。オトナのための絵本のよう。 「おいおいピータン!!」 (講談社 2021年9月 第1刷) 著者 伊藤理佐 マンガを知らない私でも… 作者の名…

オランダへの入口に

オランダというと風車や木靴のイメージが強かったのですが、このお話はオランダでも個性豊かな地域ゆかりのもの。新たなオランダとの出会いです。 「お話のすむ家」(偕成社 1996年8月 第1刷)作者 ミンダルト・ヴィンストラ 絵 バップス・ヴィンスト…

ぐり派ぐら派?

先日お手伝いしたスポーツイベントでのこと。 多くの親子連れが来場しスポーツ体験に賑わいました。 会場の盛り上がりもピークに達したころ、真っ直ぐ駆け寄ってきた小学校1,2年生くらいの男の子が、元気に「迷子になりました!」。 自分で思いついたのか…

永遠の推しプー

プーさんという響きを聞いただけで、しあわせな気持ちに。なんてったって永遠のアイドルです。 「 プーさん と であった日 ~世界で いちばん ゆうめいな クマの ほんとうに あった お話 」 ( 評論社/児童図書館・絵本の部屋 2016年8月初版 ) 文 リン…

尾崎といえば?

今日はマンガの本を。すっかり遠のいてしまったコミックの世界、沢山あって、こうなってしまうと何を読んでいいのかわからない。そんなとき、マンガ通の友だちがお薦めの作品を貸してくれました。 「ツイステッド・シスターズ」(講談社 2021年12月 第…

美しくて切ない絵本

今日はスポーツのイベントに参加することになっています。でも運動神経鈍いので見るほうでの参加です。 海沿いのほうへ向かいます。プチキューいるかな? 「 貝の子プチキュー 」( 福音館書店 2006年6月発行 ) 作者 茨木のり子 絵 山内ふじ江 茨木の…

絵本でパパゲーノ

10月もはんぶん過ぎました。 「パパゲーノとパパゲーナ」(福音館書店 2017年11月 初版) 作者 小西英子 どんな本かな?… タイトルを見ただけでピンときた方はオペラ通、私のように「どこかで聞いたことがあるけれど、なんだったっけ?」と思う方も…

人差し指の王様

週末になると、ちょっとホッとします。早朝降っていた雨が止み、雲の切れ間から青空が見えてきました。 「ちいさなちいさな王様」(講談社 1996年10月 第1刷) 作者 アクセル・ハッケ 絵 ミヒャエル・ゾーヴァ 訳 那須田淳・木本栄 どんなストーリー……

絵本で楽しむおしゃれ

この夏は暑すぎて、とにかく機能性重視の服ばかり着ていました。気楽に読めそうで、おしゃれな気分を味わえそうと、手に取った一冊です。 「GIVENCHY & Audrey Hepburn ジバンシィとオードリー 永遠の友だち」(文化出版局 2019年2月 第1刷) 作者 フ…

妖怪今昔

コロナ禍の外出自粛でハマったもののひとつが、「鬼滅の刃」。だいぶ遅ればせながら、TUTAYAで13巻まで借りて目を痛めつつ一気読み。最終巻は発売日に書店で並んで買いました。 「妖怪がやってくる」(岩波書店 2021年7月 第1刷) 著者 佐々木高弘 …

永いお別れに

秋の深まりを感じる夕暮れ。なんの理由もなく物悲しくなることも。でも本当は、じっと心の奥を覗いてみたら、なにか理由があるのかも。 「すいがらとバラと」(偕成社 1997年5月第1刷) 作者 ヴィヴェッカ・レルン 絵 イェシカ・パルムグレン 訳者 菱…

カエル版相棒

今日は体育の日、ではなくスポーツの日。 日本の祝日としては、はじめての英語由来のカタカナの名称です。 スポーツの語源は、「気晴らしをする・楽しむ」だそう。表紙のふたりのように、のんびりサイクリングも立派なスポーツです。 「 ふたりはいっしょ 」…

ワタシのまざあ・ぐうす

今朝も寒い日曜日。急激な気温の変化、衣替えまだなんですが、どうしたらいいものか迷います。 「あたしのまざあ・ぐうす」(冨山房インターナショナル 2011年5月 第1刷) 絵 ふくだじゅんこ 訳 北原白秋 どんな本かな… 「マザー・グース」。 イギリス…

カゲキな異次元へ

病院を受診。診察開始と同時に入りましたが、すでに10人ほどの患者さん。診察まで1時間半の待ち時間は恰好の読書タイム、ちょうど読み終わったころ名前が呼ばれました。 読んでいたのは、こちら 「 コピッカの王子さま 」 ( KIVA BOOK(株)志茂田景樹事務所 …

勇気と純粋と無邪気と

表紙の絵、これは犬です。子犬。私はてっきり空想の世界の“なにか”と思ったのですが、子犬です。 「 氷の上のボーツマン 」 ( 岩波書店 2009年11月 第1刷 ) 作者 ベンノー・ブルードラ 絵 ヴェルナー・クレムケ 訳者 上田 真而子 ドキドキハラハラ…

イランの絵本

いくつになっても、好きなものや楽しいこととの初めての出会いは心が弾みます。 今日は初めて読んだイランの絵本です。 「 ボクサー 」 ( トップスタジオHR 2021年11月 初版 ) 作者 ハサン・ムーサヴィー 訳者 愛甲 恵子 どんな絵本かな… ボクサーの…

家出したことある?

残念ながら、私はないんです。この本を読んでいたら、こんな家出ならしてみたかったと、思わず笑みがこぼれます。 「 アルフィーのいえで 」 ( ほるぷ出版 2012年5月 第1刷 ) 文 ケネス・M・カドウ 絵 ローレン・カスティーヨ 訳 佐伯愛子 超短い家…

自分の心と向き合うとき

物語に登場するディクソンさんの手作り桑の実アイスクリームがおいしそうだったので、隣町にある桑の専門店に行ってみたくなりました。 「 ジュリアが糸をつむいだ日 」 ( 徳間書店 2018年12月 初版 ) 作者 リンダ・スー・パーク 訳者 ないとうふみ…

天空の湖に浮かぶ島

昨日は休日だったので、のんびりHatena Blogの「旅」に出掛けました。 日本から海外まで、各地の美しかったり面白かったりする記事や写真を見てリフレッシュしました。 今日の一冊は、ペルーにある小さな島の物語、 「 タキーレとうのワイラ 」 ( 福音館書…

本当の家族って

絵本や児童書など子ども向けといわれる本を読むようになって、1カ月ほどになります。 読めば読むほど、その奥深さに感動しています。 もっと早く出会いたかった…と惜しい気持ちもありますが、とりあえず今だって出会えないよりは出会えてよかった。 子ども…