マンガ通の友だちが、もう一冊貸してくれました。ニヤニヤしたりクスクスしたりホホっとしたり、とにかく笑えます。オトナのための絵本のよう。
「おいおいピータン!!」 (講談社 2021年9月 第1刷) 著者 伊藤理佐
マンガを知らない私でも…
作者の名前や、前作「おいピータン‼︎」のタイトル名は聞いたことがあります。この機会に調べてみたら、「おいピータン‼︎」は、1998年から2018年まで20年間も続いた作品。単行本は全17巻。
今回借りたのはその続編、しかもいきなり第3巻、前作をまったく読んでいないので「だいじょうぶかな~」と思いつつ、恐る恐るページを開きます。
結果から言うと、大丈夫でした。
前作を知らなくても充分楽しめます。もちろん前作を知っていたら、主人公の人となりがさらに身近に感じられて、もっと楽しめそうですが。
作品紹介…
「おいおいピータン‼︎」は、前作で恋人同士だった主人公のふたりの結婚生活を中心に、
周囲の人たち(職場や家族やご近所さん)と食べ物や飼い猫の物語が描かれています。
一話完結のオムニバス形式で、この第3巻一冊のなかに13話の短編ストーリー(Vol.27~39)が入っています。
お話の内容も色とりどり。レパートリー満載の多国籍料理バイキングのよう。
好き嫌いが多い方でも、お話のどれかは確実にヒットしそうです。
お仕事中の方には、Vol.28「いける」日
猫好きなら、Vol.29猫枕 や Vol.30フカフカボンボン
オトナの女性におススメの Vol.32いんげん豆
恋人募集中なら Vol35変なくせ
おひとりさまには Vol.37しゃべるポット などなど。
なかでも多く描かれているのは家族ネタ。
とくに面白かったのは、家族ひとりひとりを「すきやき」の具材にたとえたお話。
普段は「牛脂」の奥様が、特別な場所ではメインの「極上牛肉」になるところは、拍手喝さいです。
「すきやき」にたとえるのは、会社でも学校でも出来そうですね。隣の席の誰かさんを、こっそり心の中で周りを「ネギ」や「シラタキ」にたとえてみたら楽しいかも?
著者は…
1969年、長野県生まれ。夫は吉田戦車さん。
「おいピータン‼︎」のタイトルは、おいしい+主人公大森さんのあだ名ピータンからとったそう。そして続編の本書「おいおいピータン‼︎」のおいおいは、老い老いって意味が込められているとか。
面白おかしいだけでなく、なんでもない日常のささいな出来事に、「そういうことあったよな~」と共感したり、「なんだか懐かしいなぁ」と温かい気持ちになります。肩ひじ張らずに楽しめました。そのうち、大森さんの若かりしデブイケメンぶりも確認できたらと思います。
原作をTVドラマ化した「おいハンサム‼」の主題歌です。