昨日は休日だったので、のんびりHatena Blogの「旅」に出掛けました。
日本から海外まで、各地の美しかったり面白かったりする記事や写真を見てリフレッシュしました。
今日の一冊は、ペルーにある小さな島の物語、
「 タキーレとうのワイラ 」 ( 福音館書店 「 こどものとも 年中向き 」 2022年10月発行) 作 東郷 聖美(とうごう せいみ)
本書の舞台について…
遠い国の、同じ年ぐらいの女の子はどんな暮らしをしているのでしょう。
この絵本では、中南米ペルーの強い日差しを感じる、濃い青色の空と湖がとても印象的です。
実際の風景写真を見ても同じように強い青色、こんな景色のなかで生活していたら、それだけで気持ちも違ってきそうです。
物語はワイラとその家族の日常を語ります。
タキーレ島に住む主人公ワイラの暮らしは、日本のものとは全く異なります。
どんな風に違うかというと…
まず、着ている服が違います。
タキーレ島の人々が着ているのは伝統的な民族衣装です。
女性は、黒い布をベールのようにかぶり、セーターとスカート姿。
男性は、手編みの帽子をかぶり、白いシャツに黒のベストとズボン姿。
次に、お仕事が違います。
島民みんなで、農業や漁業の共同作業をして、利益は平等に分け合います。
女性は伝統的な布織りで帯やマント作り、
男性は伝統的な編み物で帽子作りなどもしています。
ワイラのようなこどもは糸巻きを回して羊の毛で糸を作ります。
羊の世話もワイラの担当です。
移動は徒歩で。島に車はありません。
そして、島民みんなが顔見知りです。
タキーレ島とは…
ペルーとボリビア2つの国にまたがる大きな湖「チチカカ湖」のペルー側にある、人口約2,000人のクジラの形をした小さな島です。
チチカカ湖は、標高約3,810m(富士山より高いところにあります。)面積約8,560K㎡(琵琶湖の12倍です。)
タキーレ島の人々は、インカ時代の伝統を守った暮らしをしています。
先住民ケチュア族の3つの慣わし
Ama Sua(アマ・スア=盗むな)
Ama Llulla(アマ・ユヤ=嘘をつくな)
Ama Quella(アマ・ケヤ(アマ・ケヤ=怠けるな)
を今も守っています。
著者は35年間で4度、実際にタキーレ島を訪れました。
その間には、観光客が増え積極的に土産物を売る姿も見かけるようになり、素朴だった人々の暮らしぶりにも変化が。
そんななかでも、変わらないと感じたことは、島の全員が知り合いということ。
プレ・インカ時代からの伝統を受け継ぎながら、助け合って自給自足し、お互いを大切に暮らしている小さな島の人々が、今こうしているあいだにも、地球上で同じ時間を生きているのだなぁ。。。
こちら、タキーレ島を旅した気分になります。