hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

まねっこ(ポケモンではない)の絵本

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今日は歯科定期診察の日。削ったりするわけではないのですが、あんまり行きたくない。予約時間に行っても、必ず30分以上待つ。なぜ?

「 あるあさ、ぼくは… 」  

( 好学社 2022年4月 第1刷 )    

作者 マリー・ホール・エッツ  

訳者 まさき るりこ

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どんなお話し…

小さな子どもの好きなことであり通過点の

「まねっこ」をテーマに描かれた絵本です。

 

主人公「ぼく」の住んでいるところは

森の近くの農場のようです。

「ぼく」がまねっこをするのは

人間ではなくそこに住んでいる動物たち。

 

「ぼく」はその動物たちひとりひとりにたずねます

「どういうふうに あるくのか、やってみせてくれない」。

 

「ぼく」のお願いに

やさしくこたえてくれる動物もいれば

今はそんな気分じゃないのか

違う動きをする動物もいます。

 

「ぼく」は、そんな動物たちそれぞれの

動きに合わせてまねっこしてみるのです。

本書の注目は…

まるで木版画のように見える木炭のイラスト

素朴で柔らかなタッチで描かれた白黒の絵が魅力です。

 

白黒なのに、冷たい感じがしません。

どこか懐かしさを感じさせる温かい絵です。

 

見開きのページの左側に

「ぼく」が動物に出会った場面

右側に「ぼく」が

その動物の動きを真似る場面が描かれているので

動きの変化がよく見て取れて面白いです。

 

 

作者について…

1893年アメリカ、ウィスコンシン州生まれ。

美術学校を卒業後

大学で社会学を学びながら

セツルメント活動に従事、その後

別の大学の大学院で児童心理学を学んだ。

作品「ペニーさん」(1935年作)でデビューし

オーロラ・ラバスティダと共著した

「クリスマスまであと九日」で1960年

コルデコット賞を受賞。

本書は、1965年に描かれています。

1984年逝去。

原題と邦題の違いが…

ところで、この絵本

英語の原題は「Just Me」

直訳すると「(これは)ぼくだけの」

といった感じでしょうか。

 

物語は、「まねっこ」にはじまり

お終いは「ぼく」の

「Just Me」な行動で締めくくられています。

 

「Only Me」とも違う「Just Me」のニュアンスを

日本語ならどう表現したらいいのだろう

(もちろん本書の訳者の方は見事に訳されています)とか

日本語訳の題名は物語のはじまりを表わし

原題の英語は物語の結末を示唆するもの

このあたりの表現に文化の違いを感じたりして

興味深かったです。

 

まねっこについて…

この絵本の主人公のように

1,2歳で見られるまねっこは

脳が発達して記憶力がついてきた証

学習行為のひとつです。

 

そして

好きな人のまねをよくするのだとか。

これは、その人の行動の意味を理解し

その人と同じようにしたいという気持ちから。

まねっこすることで

自分の世界を広げていきます。

 

だいぶおとなになりましたが

私もHatena Blogの他の方の記事の書き方を見て

「いいな~」と思ったことをまねっこしています。

三つ子の魂百まで、です。

 

こんなまねっこもありました。

www.youtube.com