この夏は暑すぎて、とにかく機能性重視の服ばかり着ていました。気楽に読めそうで、おしゃれな気分を味わえそうと、手に取った一冊です。
「GIVENCHY & Audrey Hepburn ジバンシィとオードリー 永遠の友だち」(文化出版局 2019年2月 第1刷) 作者 フィリップ・ホプマン 訳者 野坂悦子
本書の内容は…
表題の通り、ジバンシィとオードリー・ヘップバーンの絵本です。
「ジバンシィにとって、オードリーはこの世を去るまで彼のミューズ(女神)であり、かけがえのない友だちでした。」
この絵本は、オランダのハーグ市立美術館が、「HUBERT DE GIVENCHY TO AUDREY WITH LOVE」展を開催したときに創られました。
ジバンシィはフランス、オードリーはベルギーに生まれ、それぞれ全く別の子ども時代を送ります。この絵本は、その生い立ちからふたりの人生をたどります。
ジバンシィはデザイナーに、オードリーは女優に、ふたりの才能は花開き、ついに出会いのときがやってきます。
軽いタッチで描かれた陽気でモードなイラストです。
見開きの上段にジバンシィの人生、下段にオードリーのものが描かれて
まるで、パリのファッションショーを見ているようなページもあって楽しいです。
ふたりが大活躍した1900年代当時の雰囲気をたっぷり感じることができます。
ふたりの友情も素敵…
大人気デザイナーとなったジバンシィのもとに、新進女優のオードリーが訪れると、ジバンシィがデザインした服はどれも、オードリーのためにあつらえたもののようでした。
まさに運命の出会い!
「ティファニーで朝食を」のあの印象的な黒のドレスもジバンシィの創った作品。
オードリーはいつでもどこでもジバンシィの服を着ていたそう。家でチョコレートケーキを焼くときもジバンシィ。オードリーは言います、
「彼の服を着ていると、わたしは守られているように感じるの。なんだって、できる気がするの」。
作者について…
1961年、オランダ北部のチューリップ農家の生まれ。アムステルダムの美術学校で学ぶ。1988年にデビューし、子どもの本に描いた絵は250点以上に上る。
登場するふたりに関しては記すまでもないことかもしれませんが…
ユベール・ド・ジバンシィ 1927年フランスのボーヴァ生まれ。ファッションのモード全体を新しく変えた人物。2018年逝去。
オードリー・ヘップバーン 1929年ベルギーのブリュッセル生まれ。「ローマの休日」「ティファニーで朝食を」などの映画で世界中のファンを魅了。1989年よりユニセフ親善大使を務めた。1993年逝去。
映画の中でのオードリー&ジバンシィのドレスめぐりを。