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一期一会の本と日常のおはなし

【コーネリアス】レオ=レオニの絵本

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我が道を行けますか?

コーネリアス たってあるいた わにの はなし」

作 レオ=レオニ

訳 谷川俊太郎

好学社 発行

 

どんな絵本…

コーネリアスとは主人公のワニの名前

 

この絵本は、「スイミー」や「フレデリック」で有名な

絵本作家レオ=レオニさんの作品のひとつです。

原作は1983年に発表されました。

 

主人公のコーネリアス

生まれた時から他のワニとはちょっと違ってます。

 

卵から孵るときに

他のワニが這ってでてきたのに

コーネリアスだけ二本足で歩いてでてきます。

 

他のワニはそんなコーネリアスを不思議そうに見ています。

でもコーネリアスは、そんなこと全然気にしません。

 

大きくなってもコーネリアスのスタイルは変わらず。

二足歩行で、他のワニたちに言います。

「ぼくには くさむらの ずっと むこうが みえる!」

それは這って生活している他のワニにっとっては

一度も見たことのない光景です。

 

でも他のワニたちは無関心。

「それが どうしたっていうのさ?」

 

そんな仲間のワニたちを後に

コーネリアスは二足歩行で出かけることに。

そして行く先々でたくさんの出会いを経験します。

 

自由な発想と自然体で柔軟な心のコーネリアス

なんにでも興味津々

その出会いを通して新しいことにまた挑戦。

 

そして親切な猿から

とっておきの技を教えてもらいます。

スペシャルテクニックを身につけたコーネリアス

その技を携えて仲間のワニの元に戻りお披露目。

果たしてその結果は…?

 

絵本の魅力は…

同調圧力に屈することなくマイペース

ついには他のワニたちの心にも新しい風を吹き込む

自由な精神の持ち主コーネリアス

たくさん勇気を貰えそうな絵本です。

 

ユーモアたっぷりのイラストは

フロッタージュ(拓本的な技法)と切紙を使った技法。

穏やかな黄緑色を基調とした色合いで

緑成す自然が活き活きと軽妙に

写し出されていきます。

 

愛嬌があり親しみを感じるコーネリアスの描写に

思わず笑みがこぼれること間違いなしです。

 

自分はこれが良いと思っても

周囲とあまりに違い過ぎると

臆することがあるかと思いますが

コーネリアス

そんなあなたの背中を押してくれるワニです。

 

谷川俊太郎さんの

大人にも子どもにもスッと心に沁み込むような

さりげなく素敵な日本語訳も必読です。