これは、おばけ…なのかな？
「おばけ怪獣のなぞ」ホログラム絵本
（偕成社 １９９７年 １刷）
作 A.J.ウッド
絵 ウエイン・アンダースン
訳 偕成社編集部
どんな絵本…
この本の原題は「INVASION OF THE GIANT BUGS」
日本語に訳すと「巨大な昆虫の侵入」…
読んでみると、こちらのほうが合ってましたが
日本語のタイトルもミステリアスで魅力的？
お話の内容は至ってシンプル。
宇宙船に乗って宇宙旅行から地球に帰ってきた
おじいさんと孫のマックスとルーシー
それに茶色い中型犬のソープ。
自宅の庭に着いたはずが、降り立つとそこには
見たこともない恐ろしい姿をした
巨大な生き物が次々現れて、大慌て。
三人と一匹は急いで逃げながら
どうしたことかと考えていると…
この絵本の魅力は…
各ページに配置されたホログラムが
なんといってもこの絵本の特徴であり魅力です。
細やかな点描画のようなイラストで描かれる
夢のある宇宙船の窓や
降り立った庭に生い茂る葉陰から見えるものは？
銀色に輝くホログラムの部分を
光にあてて動かしてみると
そこには鋭い大きな目、怪しい姿がゆらゆら現れます。
光の加減で動いているようにもみえるそれは
じっとこちらをうかがって、今にも飛びかかって来そう。
暑い日はあまり深く考えなくてよい
こんな視覚的な楽しみに触れてみるのもいいですね。
ホログラムについて…
本書の裏表紙に説明が書かれていました。
この本は、光の干渉作用を利用して立体像を浮かびあがらせる、ホログラムという仕組みを使ったものです。明るいところで見ると、怪獣が立体的に見えます。角度によって見え方がちがいますから、本をいろいろに動かして、迫力ある怪獣の姿を楽しんでください。
せっかくなので、ホログラムを検索してみました。
詳しく解説しているサイトです。
今まで出来上がったホログラムを
何の意識もなく眺めていましたが
今回この絵本のおかげで
ホログラムの作り方についてはじめて知りました。
こちらは来年発行予定の新紙幣に採用される
３Dホログラムが紹介されたYouTube。
見る角度によって顔の向きが変わります。
絵本からなぜかお札への旅になってしまいましたが、
渋沢栄一さん、来年お会いするのを楽しみにしています。
