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一期一会の本と日常のおはなし

【ルピナスさん】小さなおばあさんのお話

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ルピナスの別名はノボリフジ

ルピナスさん 小さなおばあさんのお話」

ほるぷ出版 1987年10月 第1刷) 

作 バーバラ・クーニー  

訳 掛川恭子

どんなお話…

ルピナスさん」と呼ばれるひとりの老婦人がいます。

ルピナスさん」は本名ではありません。

 

こどものころは、アリスという名前で呼ばれていました。

 

大人になってからは、ミス・ランフィアス。

 

ミス・アリス・ランフィアスさんは

髪に白いものが混じるようになったころ

ある行いをしてから

ルピナスさん」と呼ばれるようになりました。

 

その行いには

ルピナスさんがアリスと呼ばれていたこどものころに

一緒に暮らしていたおじいさんとの約束が関係しています。

 

おじいさんとの約束、それは

「世の中を、もっとうつくしくするために、

なにかをしてもらいたいのだよ」

 

アリスでありミス・ランフィアスでもある彼女は

その約束をずっと心に持ち続けていました。

 

図書館に勤めたり南の島へ行ったり

世界中を旅してから

海沿いの町に暮らすようになって

 

ミス・アリス・ランフィアスは

おじいさんとの約束を果たそうと

どうすればよいか考えます。そして…

お話の魅力は…

特別ではない、けれどひとりの自立した女性の

凛とした生き方、その爽やかな人生を

静かな調べが聴こえるような

柔らかい言葉とイラストで表現しています。

 

ルピナスは白、赤、ピンク、オレンジ、黄色、紫と

色とりどりの美しい花を咲かせる植物

 

ルピナスさんはこの花で

世の中をもっと美しくしようとします。

 

長い時間をかけて町中に蒔いた種は

美しいルピナスの花を咲かせ

人びとの心にも美しい気持ちをもたらし

 

 

祖父との約束を胸に

世の中を美しくしたい心を持ち続けることで

ごく普通の人生を送る彼女自身の人生も

美しく彩られていきました。

 

近年も再版を続ける、長く読み継がれている絵本です。

おまけ…

調べてみるとルピナスは食用にもなるそう。

日本には明治時代に入ってきました。

花言葉は「想像力」や「空想」

寒さに強い性質をもっています。

 

ルピナスについてのサイトをいくつか。

www.shuminoengei.jp

oggi.jp

 

ルピナスの種も。