きつね VS かわうそ は如何に?
「しっぽのつり」幼児みんわ絵本
(ほるぷ出版 1984年11月 初版)
文 水谷章三
絵 松谷春男
どんなお話…
みなさんもどこかで似たようなお話を
聞いたことがあると思うかもしれません。
(私もそんな気がしました)
それほど日本のみならず世界各地で
似た話が言い伝えられているのだそうです。
チャッカリもののキツネが
お人好しのカワウソをだまして
ご馳走をただ食いします。
自分だけいい思いをしたキツネが
再びカワウソを口八丁で丸め込もうとしますが
とんだしっぺ返しをくらうというお話。
お話のなかで
キツネの尻尾が重要な鍵となっています。
タイトルからも想像できますが
キツネは「尻尾で釣りをする」ことになります。
冷静に考えれば「そんなこと…?」と思うことも
調子に乗りすぎていると見えなくなることあり
いかにも人間のしそうなことです。
冷たい水のなかに自分の尻尾を垂らして
大漁を夢見て我慢のキツネですが
尻尾が凍り付いて大変なことに…
しっぽの釣りは…
検索してみたら「しっぽの釣り」は
ウィキペディアにもありました。
「動物対戦」譚に分類される。
とあります。
「動物対戦」譚というカテゴリーがあると初めて知りました。
登場する動物はいろいろなパターンがあり
釣りする動物がキツネのほかに
オオカミや猿、熊、ウサギになることも。
(ウサギ?釣りをするには尻尾少々短い気もしますが?)
結末も数通りあり
凍り付いた尻尾がちぎれてしまうのもや
人間に捕まってしまうものなど。
この物語に発想を得たオペラや合唱曲も。
こちらはカワウソ役をタヌキが演じた動画。
夏木マリさんの語りが味わい深いです。
あれこれ調べていくにつれて
世界各地の「しっぽの釣り」も知りたくなってきました。