hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【ヘビくん ブランコくん】元気なヘビくんが主人公の幼年童話

当ブログではアフェリエイト広告を利用しています

爬虫類はお好きですか?

「へびくん ブランコくん」

(アリス館 2022年10月 初版)

作 おおぎやなぎちか 

絵 井上コトリ

どんな絵本…

とてもめずらしいんじゃないかと思いました。

ヘビが主人公

そしてもうひとりの主人公はブランコ

 

ヘビとブランコの組み合わせ

考えたことなかった。

このお話を読んだら

ヘビを見る目が変わるかも?

どんなお話…

もくじを見ると7つの章に分かれています。

  1. ヘビ、ブランコと会う
  2. ヘビ、ブランコにまきつく
  3. ヘビ、とぶ
  4. ヘビ、旅をする
  5. ヘビ、あやうし
  6. ヘビ、家族ができる
  7. ヘビ、野原へ

 

冬の間、土に潜って眠っていたヘビくん

春になって目覚めた場所は原っぱ

ちょっと離れたところにブランコがありました。

 

ヘビくんがブランコに近づいてみたところ

運悪くブランコの鎖に長い体が絡まって

結びついてはずれなくなってしまいます。

 

慌てるヘビくん

するとどこかから声が。

なんとブランコが

ヘビくんに話しかけてきたのです。

「ヘビくん、ヘビくん」

「力をぬいてごらん」…

 

穏やかで優しい語り口のブランコくん

ヘビくんは鎖から離れることができるでしょうか…

望んだわけでもないけれど、ひょんなことから

長い体で長旅をすることになったヘビくんの

心の成長を描いた楽しいお話です。

 

ヘビくんは

そんなに強くないし

ピンチで逃げ出すこともあれば

虚勢を張ってみたりもします。

 

でもひとつだけブレない気持ちを持ってます。

それはブランコくんに対する友情

その気持ちがヘビくんを成長へと導いていきます。

 

井上コトリさんの

落書きのようにも見える

シンプルかつユニークな表現で

描かれるヘビくんは

きっと親しみを感じることと思います。

 

簡単な線で描かれているのに表情豊かです。

ヘビってこんなに可愛かったっけ?

って見直すこと間違いなし。

 

(…といっても、私の友人、

本物じゃなくても

ヘビ柄の靴を見ただけで

悲鳴をあげて後ずさりする彼女には無理かな😅)

作者について…

作者のおおぎやなぎちかさんは秋田県生まれ。

「しゅるしゅるぱん」で児童文芸新人賞

「オオカミのお札」シリーズで

日本児童文芸家協会賞ほか多くの賞を受賞され

多数の童話を創作されています。

 

またご本人のブログを見たところ

長年、俳句も詠まれています。

写真俳句を掲載されたインスタグラムもあり。

 

画家の井上コトリさんは

1978年千葉県生まれ、東京都在住の

イラストレーター・絵本作家。

絵本の作品に「わたしドーナツこ」や

「かきたいな かきたいな」などがあります。