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一期一会の本と日常のおはなし

【ゆきだるま】ロングセラーの名作冬の大定番絵本

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スノーマンの笑顔にきゅんきゅん。

「ゆきだるま」(スノーマン)

(評論社 昭和53年10月 初版) 

作者 レイモンド・ブリッグズ

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読むきっかけは…

今、手に取っている絵本は

友だちが貸してくれました。

その本は、セピア色に染まっていて

ずっと大切に持ち続けていたことがわかります。

 

2月も終わり近くなり

そろそろ雪解けの時期に。

絵本の中のゆきだるまのように

遠くに見える山の残り雪も

かたちを変えています。

どんな絵本…

読んだことがなかった私でも

その概要は知っていたので

とても有名な絵本だと思います。

 

現在は「スノーマン」のタイトルの

認知度が高めでしょうか。

1978年にイギリスの絵本作家

レイモンド・ブリッグズさんによって創作され

世界中60カ国以上で出版

今も変わらずに愛され続ける名作です。

 

セリフの無い、絵だけで語られる物語。

 

コマ割りされたページには

主人公の少年の日常や

雪だるまを作るときの様子が

連続して描かれていて

動く絵のように見えます。

 

 

ある雪の日に少年が作った雪だるま

 

両親が寝静まった深夜

少年と雪だるまの

ほんの一晩の、束の間の交流

心温まるエピソードとともに描かれていきます。

 

家の中を雪だるまに案内する少年

 

冷蔵庫を開ける

服を着てみる

椅子に座ってみる

スイッチを押して明かりをつける

 

そんななんでもない日常が

愛おしくてたまらなくなる作品です。

 

少年にとって雪だるまは

一緒に楽しみ笑い感じてくれる存在

かたわらでそっと寄り添ってくれる存在

そして

自分の知らない素晴らしい世界へ

連れて行ってくれる存在です。

 

私の感じた本書の魅力を…

言葉がない分、読者それぞれが

絵をじっくりみて

それを理解し

物語を自分の言葉で創り上げていける。

 

コマ割りの細やかで連続した描写は

アニメーションを見ているような

動きを感じます。

 

親しみやすく優しい色合いとフォルムで

まだ言葉を読めない小さなお子さんにも

充分に伝わる構成になっていると思いました。

 

ひたすら純粋に

誰かに寄り添う気持ち共感する気持ち

この絵本は

そんな大切に育んでいきたい優しさ

読み手の心にずっと残してくれそうです。

 

はじめて作品が発表されてから

45年の月日が過ぎました。

今頃少年は大人になっていて

身近な誰かのスノーマンになっているのかな。

 

以前記事にした同作者の作品です。

こちらもよろしければご覧ください。

tokinoakari.hatenablog.com