hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【ゆきがふる】うさぎくんの優しさに涙の絵本です

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気がつくと雪とうさぎがこの冬のマイブームになっていました。

「ゆきがふる」

ブロンズ新社 2013年10月第1刷)

文 蜂飼耳  

絵 牧野千穂

私はこれを読んで

久しぶりにちょっぴり泣きました。

 

のんきにのどかに途中まで読んでいました。

絵がステキだな~

とか

登場するキャラクターが魅力的だなとか

主人公のうさぎの男の子がかわいいな~とか

楽しい気持ちで読んでいました。

そうしたら

後ろから6ページ目のことばが胸にズシリときて

なんだか今も消えません。

 

私、こんな風にできるかな?

主人公のうさぎ「ふうちゃん」みたいにできるかな?

どんなお話し…

主人公は

うさぎの男の子ふうちゃん

物語はふうちゃんの一人称語りで進みます。

 

こんなふうにはじまります。

「ゆきがふる。ゆきがふる。

ふわ ふわ しん しん ふりつもる。」

全編ひらがなで、端的な文章です。

 

林を通り抜け、大きな木々の立ち並ぶ

森の中へと進んでいくふうちゃん

 

真っ白な雪が降り積もる静かな風景に

赤いマフラーと紺色のジャケットを着て

緑色のソリを引いたふうちゃんだけ

 

ふうちゃんが会いに行ったのは

雪の日にだけ現れる

ふわふわころり」。

女の子の姿をした

ゆきぐも」も現れます。

 

ふうちゃんは

ふたりにあるお願いをするのですが…

詩のような文章と

やわらかなぬくもりのある絵で

 

誰かを大切に思うってこういうことだよね、ってことを

優しく教えてくれる物語です。

著者について…

作者の蜂飼耳さんは、

1974年神奈川県生まれの詩人・作家。

詩集「いまにもうるおっていく陣地」で第5回中原中也賞

絵本「うきわねこ」(絵・牧野千穂)で

第59回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。

詩集や絵本、翻訳絵本など著書多数。

 

絵の牧野千穂さんは、

1965年福岡県生まれの画家。

パステル画による独特の深みのある画力で

書籍の装画や挿絵を数多く手がけています。

本書「ゆきがふる」は

今年の絵本のお話の締めくくりにぴったりの

ほんわかした気持ちがいつまでも続く絵本でした。

 

ここまで読んでくださった皆さま

本当にありがとうございます。

明日12/29から1/3までは

これまで出会った作家の方の作品から

楽しい回文とクイズを

ことば遊びのお年玉

としてお贈りしたいと思います。

 

お餅を食べたりお年玉を配ったり

何かとお忙しいと思いますが

ちょっとした箸休めに

こちらも読んでいただけたらうれしいです。

 

すこし早いですが

皆さまどうぞ良い年をお迎えください!