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一期一会の本と日常のおはなし

【あの世からのクリスマスプレゼント】恐怖の放課後

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ホラーはお好きですか?私は苦手…でも、この本は読めました。

「恐怖の放課後 

あの世からのクリスマスプレゼント」

(いかだ社 2007年11月 第1刷) 

著者 山口 理  

絵 伊東ぢゅん子

 

どんなお話し…

日本の本にも、

お化けや悪霊が出てくるクリスマス・ストーリーがありました。

表紙のイラストがポップでコミカルな感じだからといって

軽い読み物だと甘く見てはいけません。

けっこう真面目に怖いです。

本書はクリスマスや冬にまつわる恐怖の短編10作から構成されています。

 

こちらに出てくるお化け、割とみんな無口です。

話しても一言二言です。

お説教もしないし、行いを改心するような情景も見せてくれません。

でも時折、否応なしにどこかへ連れて行かれてしまったり

背筋が凍るような笑い声を聞かせてくれます。

 

主人公は小学生、3年生の女の子だったり5年生の男の子だったり。

恐ろしいことが起きるのは、雪山だけではありません。

 

お寿司屋さんのカウンターだったり

家の中、それもタツの中でも起こります。

タツって、身近過ぎです。

 

著者について…

山口理さんは1953年、東京都生まれ。

教職の傍ら執筆活動を続けていましたが、2003年から作家に専念。

児童文学を中心に一般書も執筆し著書多数

デビュー作の「おーい、日本海」は複数の県の課題図書に選定され、

次作「ぼくの一輪車は雲の上」は、全国青少年読書感想文コンクールの課題図書に選定されました。

国語関係・言葉関係の著書も多く出版。

国語おもしろ発見クラブ」全10巻、おもしろそうです。

本書のような「ホラーもの」も100編を超える作品を発表しています。

恐怖の5分間」や「心霊スポットにようこそ」や「妖怪たぬき」シリーズなど。

私は子どものころ、実際にお化けや幽霊にあったことはありません。

人知の及ばないものや現象の存在を意識したのは読書から

 

本書は主人公が小学校3~5年生ぐらいなので、対象となるのも同世代でしょうか。

楽しく気軽に読める本ですが、

目に見えない存在を感じる想像力を育んだり、

わからないことを正しく恐れることを自然に教えてくれるのも、

こういった本の力だと思いました。

 

そういえばこの本の一編に、

高速道路のパーキングエリアの女子トイレが舞台のお話しがありました。

なんとなく、夜は多少我慢しても寄りたくなくなりました。

 


タツも…出る?