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一期一会の本と日常のおはなし

【ゆきがやんだら】酒井駒子さん作・冬の絵本

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ホワイトクリスマスになりそうですね。

「ゆきがやんだら」

学習研究社 2005年12月 第1刷) 

作・絵 酒井駒子

 

どんなお話し…

クリスマスのお話しではないのですが、

今の気持ちにぴったりの

雪の降ったある日のお話しです。

 

うさぎの男の子

幼稚園に通っているみたい。

朝起きたら、ママに

園バスが雪で動かなくなったので

園がお休みになったと告げられます。

素敵な絵です。

 

雪の日の、ちょっと薄暗いところや

いつもよりシンと静まった寒そうなところが

私の知ってる本物の雪景色と同じ

 

裏表紙は雪が降っているところ

雪、雪、雪だけ。

本当にたくさん雪が降っているときは

こんな感じです。

ほかは何も見えなくなって

雪の粒だけが上からゆっくり降りてくる

大きい粒や小さい粒が

静かに静かに降ってきます。

 

ただ白と黒色で雪と背景を描いただけなのに

そんな光景が見事に表現されています。

団地に住んでいるうさぎの男の子

雪遊びがしたいのですが

男の子のママは雪が止んだらねって言います。

 

3階のベランダから外を眺める男の子

「ぼくと ママしか いないみたい、せかいで。」

 

日中ずっと降り続いていた雪でしたが

夜になると、ついに男の子の待ち望んでいたときが訪れます。

 

雪が、止みました。そして…

 

とある雪の日の

うさぎの男の子とママの

静かで優しい一日

 

男の子の一人称で語られる無垢で素直な言葉も

心地よく響きます。

読み聞かせにも、ぜひ。

著者について…

作者の酒井駒子さんは1966年・兵庫県生まれの絵本作家。

著書は「よるくま」、「ぼく、おかあさんのこと…」など多数。

きつねのかみさま」で第9回日本絵本賞

金曜日の砂糖ちゃん」で2005年ブラティスラバ世界絵本原画展金牌賞を受賞。

 

本書「ゆきがやんだら」も2009年オランダの銀の石筆賞を受賞し、ニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれています。

こちらは最近の酒井駒子さんのインタビュー記事です。

www.1101.com

どんなこどもでもどこか寂しい

絵本はたったひとりでつくるお芝居

酒井駒子さんの絵本についての考えが詳しく掲載されています。

 

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