今週は、選手だけでなく監督、スタップ、サポーター、みんなの熱いチームプレーが花開いた週でした。
「こどものなかま」(BL出版 2016年12月 第1刷) 作 レイン・スミス 訳 青山南
どんな絵本…
小さな子どもに「なかま」って何か、どういう意味かを言葉で伝えるのは難しそうです。
「なかま」(仲間)を改めて辞書で調べてみると…
- いっしょに物事をする人
- 同じ仕事をする人、またその集まり
- (類語として)同類・伴侶・類い
- 相棒、一味、同士、同僚、同輩、友達、友人
次に、絵本の原題を見てみます。
原題だと、「THERE IS A TRIBE OF KIDS」
google翻訳で、「こどもの部族がいる」(ちょっとかたいですが)
さらに、「tribe」を見てみます。
Weblio翻訳で、
- (同一の血統を持ち、上に族長をいただいて群居する)種族、部族、…族
- (古代イスラエル人の)支族
- 【動・生物】族、類
- 連中、手合い
さてさて、一緒に仕事をしなくても「仲間」と呼べる関係もあるし、部族じゃますますわかりにくい…そんなときに。
本書は、絵のなかの男の子を追いかけていくうちに「なかま」って何かを自然に理解していくことのできる絵本です。
どんな内容…
緑の葉っぱで作った服を着て、同じ葉っぱの靴を履いた小さな男の子がひとり、いろいろな「なかま」を見つけては一緒になって遊んでみます。
最初はヤギ、つぎはペンギン、海に…空に…大地に…
男の子が「なかま」になるのは動物だけじゃありません。岩も草も男の子にとっては「なかま」です。
画面いっぱいに描かれた細やかで楽しげなイラストに、簡潔なことばが添えられています。
深みのある優しく美しい色合いと、男の子と「なかま」の穏やかで可愛らしい動きに、次のページをめくるのが愉しみになります。
そしていろいろな「なかま」と触れ合ったあと、男の子がたどり着いたのは…
著者は…
1983年、カリフォルニアの美術大学を卒業。絵本作家、イラストレーターとして多方面で活躍しています。本書は、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞。
前に記事にした「ペンギンのこまりごと」でもイラストを担当している方です。
こんなところにも注目を…
ヤギと遊んだりペンギンと遊んだり、男の子はとても楽しそうなのですが遊びのおわりはどこかさびしそうなのです。
どうしてかな?なんでかな?
もし、お子さんに読み聞かせをするときは、そんなところもお子さんに問いかけながら読み進めていただきたい作品です。