hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【かとりせんこう】夏といったら

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これが一番効きそうな気がします。

「かとりせんこう」

福音館書店 2009年7月 月刊「こどものとも」発行 

2015年6月「こどものとも絵本」第1刷) 

作 田島征三(たしませいぞう)

蚊取り線香

最近はスプレーとか吊るすだけとか

いろいろなタイプの蚊取り製品がありますが

なぜかこれが安心するのです。

 

あんなに煙がもくもく出てるのにも関わらず。

嗅いだらすぐになんだかわかる

特有の匂いが部屋中に漂うのに。

 

濃厚な緑色にグルグル渦巻きの安心感ったら。

 

先日の晩も、さあ寝ようと横になった途端

耳元でブーーーン。あの耳障りな危険音。

 

慌てて起き上がり

しまい込んでいた引き出しから取り出しました。

この夏、初の蚊取り線香の出番です。

 

どんな絵本…

タイトルそのまま主役は蚊取り線香です。

こちらの絵本のなかでは

蚊取り線香の煙は「もんもん」しています。

もんもん、もんもん。

そして蚊取り線香が落とすのは

蚊のみにあらず。

まずは当然「蚊」が「ぽとん」

そのあとは次々に予想もしないものが

ぽとん、ぽとんと落ちていきます。

 

ぽとん、ぽとん

ぽとん、ぽとん

 

薄い緑色を帯びた幾筋もの煙が

空間の上のほうにまるで生き物のように

うねうねと充満

 

あっちに行きこっちに行き

いろんなものが手当たり次第に

ぽとんとやられていきます。

 

煙、色合いが薄っすらした緑なので

あまり存在感を感じず、

はじめは小さなところでこじんまりと

身近なものたちを落としていましたが

一ページ進むごとに

だんだん壮大なドラマのようになってきました。

蚊取り線香の煙、恐るべし。

 

お終いは見事な落ちもついています。

最初は涼し気であっさりシンプル

次第に濃いめで暑苦しく賑やかになる

ユニークなイラストも楽しいです。

 

暑すぎて難しいことは考えたくないときに

こんな愉快な絵本はいかがでしょうか。

 

それにしても毎日蒸し暑いですね。

もんもん