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一期一会の本と日常のおはなし

【へそもち】雷のエネルギーは「へそ」日本昔話

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今朝はすっきり青空が見えます。

「へそもち」

東京子ども図書館共同企画

「いま、この本をふたたび子どもの手に!」

福音館書店 1966年8月月刊「こどものとも」発行

 1980年7月第1刷 2022年4月第21刷)

作 渡辺茂男  

絵 赤羽末吉

どんな絵本…

20×27cmのサイズの本書は

見開いたページの両面を縦長に

一場面として使用しています。

 

空の上から真っ赤なかみなり

力強い黄緑色の稲妻を落とす場面や

お寺の五重の塔がそびえ立つ場面など

縦長の画面は迫力満点です。

 

どんなお話…

たかい やまの うえの

くろい くもの うえに、

かみなりが すんでいました。

 

かみなりは、とらの かわの

ぱんつを はいて、ひうちいしと

たいこを もっていました。

かみなりは、あめを ふらすのが

しごとです。…

こんなふうにはじまります。

トラのパンツ」やっぱり履いてるんだ。

 

ところが、このかみなり

ときどき地上に降りてきて悪さします。

それは…

牛や人のおへそを盗んでいくのです。

 

ある日かみなりはお坊さんのところへ

 

お坊さんは考えます。

長い槍を五重の塔のてっぺんにつけることに。

すると、うまいことに

トラのパンツが槍に引っ掛かって

かみなりは宙ぶらりんに。

 

なぜおへそを盗むのか

お坊さんがかみなりを問いただすと…

 

お坊さんのグットアイデア

すべてがお餅のように丸~く収まり

めでたしめでたし。

ついでになぜ避雷針ができたかも

わかっちゃいます。

 

とにかく絵が良いです!

お話の愉快さを

何倍も盛り上げてくれる

ダイナミックな絵は必見です。

作者について…

作者の渡辺茂男さん(1928ー2006)は静岡県生まれ。

ニューヨーク公共図書館児童部に勤務したこともある方。

童話「もりのへなそうる」や

絵本「とらっくとらっくとらっく」などを創作。

主な訳書に絵本「どろんこハリー」や

童話「エルマーのぼうけん」などがあります。

 

画家の赤羽末吉さん(1910ー1990)は東京都生まれ。

「ももたろう」「白いりゅう黒いりゅう」

スーホの白い馬」でサンケイ児童出版文化賞

など数々の賞を受賞。

長年の絵本の業績に対して

国際アンデルセン賞画家賞も受賞しています。

「かさじそう」や「だいくとおにろく」など絵本の著書多数。

ところでタイトルのへそもちとは…

本書の中でも重要な役割を果たすへそもち

へそもちは作者のふるさとでもある

静岡県の郷土料理らしいです。

 

農林水産省のWebサイトに

美味しそうな「へそもち」が解説とともに載ってました。

よかったらご覧ください。

www.maff.go.jp

私は、まだ食べたことがありません。

急に静岡県に行きたくなりました😊