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一期一会の本と日常のおはなし

【ふしぎなたいこ】ハナがのび~る日本の昔話

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こんな太鼓があったら試してみたい?

「ふしぎなたいこ」

岩波の子どもの本

岩波書店) 

文 石井桃子  

絵 清水崑

石井桃子さんの文による日本昔話3作品

1 ふしぎなたいこ

2 かえるのえんそく

3 にげたにおうさん

どれも、大人も子どもも

親子で笑って楽しめる昔話として集められました。

どんなお話し…

「ふしぎなたいこ」

 むかし あるところに、

げんごろうさんという ひとが

すんでいました。

 げんごろうさんは、ふしぎは

たいこを もっていました。

げんごろうさんが持っている太鼓

片方を叩くと鼻が高く伸びます。

反対側を叩くと低く。

 

ひとつだけ

太鼓の使い方に約束がありました。

「ひとを喜ばせるためでなければ

使ってはいけない。」

 

約束を守っていたげんごろうさんですが

だんだん人間の鼻がどこまで伸びるか

どうしても試してみたくなって・・・

 

さて、鼻はどこまで伸びたでしょう。

そして約束を破ってしまった

げんごろうさんのその後は?

 

・・・そういえば琵琶湖には

げんごろうと名の付くお魚がいますが?

「かえるのえんそく」

アーノルド・ローベルさんの

かえるくんに負けず劣らずの

ユニークなかえるが日本にもいました。

それも、大阪と京都に住んでいました

むかし むかし おおさかに、

いっぴきの かえるが

すんで いましたとさ。

 そして、その かえるは

ながいながい あいだ、

きょうとけんぶつを したいものだと

おもっていましたとさ。

同じころ

京都のかえるも大阪見物を思い立ちます。

 

それぞれが見物にでかけると

ぴょんぴょんぴょん

天王山のてっぺんで

ふたりはばったり出会います。

 

お互いのお国自慢をしているうちに

二匹のかえるは大きな大きな勘違いをして・・・

 

住めば都、知らぬが仏?

それで本人が納得したならいいのかも?

という結末です。

 

表情豊かな絵にも注目。

お日様が見ている下で、二匹のかえるが

にっこり微笑んでお辞儀をしあう様子がのどかです。

「にげた におうさん」

実力を試したい、広い世界で戦いたい

日本から大リーグにチャレンジする

野球選手を思い出しました。

 

 むかしむかし、 ある おてらに、

におうさんという もんばんが いました。

 におうさんは たいへん 力のつよい

ひとでした。おすもうをとって、におうさんに

かなうものは ひとりも いませんでした。

日本のなかでは向かうところ敵なし状態

仁王さんは、海の向うのまだ見ぬ相手を探して

力比べをしようとします。

ところが

見つけたのがとても敵わない相手と知ると…

 

一目散に逃げる仁王さんに

迫りくる海の向うの力持ち

 

仁王さんの運命は?

 

どうしてお寺の門のところで

今も仁王さんが威張っているのか判明⁈

そして

このお話しを読んだら

前より仁王さんが怖くなくなるかも。

どの作品も短い文章の中に

奇想天外な発想と可笑しみがあり

加えて

現在にも通じる人間の

普遍的な滑稽さが描かれて

楽しい昔話でした。

 

アーノルド・ローベルさんの

かえるくんもよかったらご覧ください。・

tokinoakari.hatenablog.com