ゆく年くる年お楽しみ企画も
今日が最終日となりました。
羽根つきやお手玉、コマ回し、
昔のお正月の遊びの素朴さが懐かしい。
こんな遊びもいかがですか。
文豪の方々のお力を借りて
ことば遊びのお年玉を。
まずは、
村上春樹さんの究極の回文五十音かるた
「またたび浴びたタマ」より
回文を1日1作ご紹介。
《楽しみ方》
①ひらがな回文から意味を考える
②作者の漢字入り回文を見る
③作者の解説文を読んで笑う
(笑わなくてもよい)
本日の回文は
らたいがしぶいぶしがいたら
ふしぶし、節々?
正解は…
裸体が渋い武士がいたら
それでは、作者の解説文をどうぞ。
映画『七人の侍』を見ているときに、これを思いつきました。三船敏郎も若かったですね。裸の身体がまぶしかった。しかし三船敏郎の台詞って、字幕がほしいです。何を言っているのかよくわからないんだもの。
この映画の中で僕が好きな台詞。加東大介が農民に走る訓練をさせながら言います。「侍は走るのが仕事だ。攻めるときも走り、退くときも走る。走れなくなったら、それが侍の死ぬときだ。」こういう簡潔でリアルで、ぐっと胸にしみこむ台詞って、なかなか書けないよな、と思います。小説家だって走れなくなったらおしまいだ、と僕は思っていますが。
映画を見ながらも脳のどこかで
常に回文のことを考えているんですね。
本書の友沢ミミヨさんによる
イラストも愉快で必見です。
そして、
山口理さんの「まんがで学ぶ語源」より
三択!語源クイズを一問。
《楽しみ方》
①わからなくても三択で運だめし
②世間話にも役立つ?作者の解説文は必読
本日のクイズです!
「へそくり」の語源は
A・B・Cのどれでしょう?
A・「へそ」から「くり」など出てくるはずがない。
人にはないしょにして、
なかなか出さないお金のことだから、
この名前がついた。
B・もとは「へそくくり」といった。
さいふのへそ(今でいうチャックの部分)を
ひもでくくって、ぜったいに外に出ないようにした
お金のことを意味した。
C・はたおりをするとき、
麻糸をくくることを「へそくり」といった。
その仕事でかせいだお金をためることから
はじまったことば。
正解はCです。
それでは作者の解説文をどうぞ。
へそくりの「へそ」は、おへそのことではありません。つむいだ麻糸を輪の形に何重にもまきつけた糸巻きのことで「おだまき」ともよばれています。ですから、「へそ」をつかってためたお金のことを意味します。
お年玉は、すぐ使っちゃう派ですか、それともへそくる派?
いかがでしたか。
村上春樹さんの本書のあとがきも楽しいです。
この回文はお正月に考えられたものだそう。
機会があったら読んでいただきたいです。
山口理さんのまんがで学ぶシリーズは、
ほかに四字熟語やことわざなど多数あります。
こちらも面白そうです。
この企画も今日まで。
読んでいただいた方に感謝申し上げます。
どうぞ今年もよい年になりますように。