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一期一会の本と日常のおはなし

【とんでいく】同じものでも見方によって

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いつの間にか染み付いていた固定観念をばっさり⁉

「とんでいく」

福音館書店 

2000年11月1日 月刊「こどものとも」発行 

2020年4月5日 「こどものとも絵本」第1刷) 

作 風木一人(かぜきかずひと)  

絵 岡崎 立(おかざきりゅう)

 

どんな絵本…

あれ?どっちが表紙だったっけ?

と、しばし不思議な心地になって

表紙両面を右に左にひっくり返してみたら

 

どちらも表の仕様になっていて

右開き左開き、両側から

読み進められるようになっています。

 

え~オモシロい!どっちも表紙だぁ。

 

表紙は片側一片のみに決まっていると

すっかり固定観念に縛られていたことに

気がつきました。

堅くなっていた頭がほぐれてスッキリした感じ。

柔らか頭のお子さんなら、そんなことなく

すんなり理解できるのでしょうか。

 

それだけにとどまらず

またまた次にお堅い頭は想像しました。

それじゃ中身はどうなってるの?

二重構造?こんなに薄いのに仕掛け絵本

・・・・・

これもガチガチになったお頭の成す技

なんと、全く同じ絵が

見方によって違う主人公・違うストーリーに

がらりと変わるのです。

 

どんなお話…

一方の表紙から見ると

「とんでいく」主人公は「タカ」

かなり強気でやんちゃな性格のタカです。

新幹線も飛行機もグングン追い抜いて飛びます。

 

もう一方の表紙から見ると

「とんでいく」主人公は「ガンのこ」

こちらは仲間からはぐれてしまった気弱な子。

何を見てもおっかなびっくりしながら

でも懸命に仲間を目指して飛び続けます。

 

このふたつのお話が

同じイラストで語られるのです。

シンプルで伸び伸びとおおらかな絵です。

主人公は黒のシルエットで描かれて

これが大きなポイントとなっています。

 

物事は見方によってこんなにも変わる

そのことに改めて気がつかせてくれたこの絵本

私にとっては貴重な体験となりました。

 

さて、表紙絵の空中に浮かぶ鳥ですが

あなたにはどちらに見えましたか?

「タカ」?それとも「ガンのこ」?

ええっ、どちらでもない?

「ハクチョウ」ですって⁈(^O^)