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一期一会の本と日常のおはなし

【たのしいおまつり】ナイジェリアのクリスマス

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ナイジェリア・アナンブラ(この作品の作者の出身地です)の今日のお天気は、晴れ・最高気温34°最低22°です。

「たのしい おまつり ーナイジェリアのクリスマスー」

偕成社 2007年3月初版) 

作・写真 イフェオマ・オニェフル  

訳 さくまゆみこ

どんな絵本でしょう…

本書は「アフリカのくらしや文化に親しむ写真絵本」の一冊。

女性カメラマンの作者イフェオマ・オニェフルさんが撮影した写真に、

物語の文章が添えられています。

 

中心となるのは、少年アファムくんとその妹のヴィッキーちゃん。

兄妹の迎えるクリスマスを通して、

ナイジェリアの文化に楽しくふれることができます。

ナイジェリア・イボ地方のクリスマス…

作者の故郷イボ地方のクリスマス、

子どもたちは

新しい服を買ってもらい、

教会の礼拝に出掛け、

美味しい御馳走を食べたら、

おこづかいをもらい、

モーのダンスを見ることが定番。

(ナイジェリアの国旗)

イボ地方で「モー」ということばは、

「仮装」や「精霊」、または「祖先の霊」を表わしています。

 

仮面や衣装を身につけてお祭りのときに踊るダンス「モー」

祖先に思いを馳せる意味もあり、

村の長老会議で選ばれた成年男性たちが役を務めます。

 

キリスト教の儀式ではありませんが、

ナイジェリア南東部で、クリスマスのお祝いとして行われる「モー」

恐ろしい風貌のものから、動物の姿をしたものとさまざま。

特に、特別な時にだけ披露される「イジェレ・モー」、

太鼓のリズムに乗って踊りながら練り歩く

カラフルで迫力あるその姿は

一度見たら忘れられない素晴らしいダンスです。

 

この動画の二番目に登場するのが「イジュレ・モー」です。

www.youtube.com

少年アファムのモーは…

今度のクリスマスはモーになろうと決めたアファムくん。

道に落ちていた羽を見つけて拾い、

お使いでいった仕立て屋さんで余り布、

アボキさんのお店で段ボール、

アウクズ村のダンサーから団扇と紐をもらいます。

 

支度を整え、仮装して懸命に踊るアファムくんに

村の人々は拍手喝さいです。

来年は、もっとすごいモーになるぞと意気込むアファムくんでした。

 

世界各地でお祝いされるクリスマス、その祝い方も多種多様です。

本書にはクリスマスの御馳走も写真入りで紹介されていました。

 

「チンチン」は、小麦粉と卵と水と砂糖をまぜで生地を作り、それを切ってピーナツ油で揚げたもの。

「ジェロフ・ライス」は、お米をトマトソースで炊いたものです。

アファムくんの大好物、どれも美味しそうです。

そして飲み物はコーラ、こちらは世界共通かも。

 

 

(ナイジェリアの近況)

ナイジェリアでは、今年の雨季に入り広い範囲で大雨が続き

過去10年で最も深刻な洪水により甚大な被害を受けています。

一日も早い復旧をお祈りいたします。