久しぶりの秋晴れ。朝日に映える金色の稲穂が美しい、収穫の季節でもあります。黄色も橙色も金色も、幸運を呼ぶ色。
「 ひよこのアーサーがきえた! 」( 文化出版局 2010年11月 第1刷 ) 著者 ナサニエル・ベンチリー 絵 アーノルド・ローベル 訳 福本友美子
物語のあらすじ…
ひよこのアーサーは、めんどりかあさんの頭の上に乗るのが得意な生まれたてのひよこ。ある朝、外で朝ご飯を集めためんどりかあさんが家に帰ってみると、アーサーがいません。驚いためんどりかあさんは、アーサーの居どころを探して、アヒルや牛や牧場のみんなにたずね歩きます。
そして物知りふくろうのラルフに会いに行き相談すると、ラルフがアーサー探しを協力してくれることになり…
物語のなかで、ラルフが大活躍します。
ひよこのアーサーはどこに?そして、見つかるのでしょうか。
色合いがカントリー色豊か…
木炭と鉛筆でスケッチ画のように描かれたところに、橙色と黄緑色で染めた絵が目に優しくて心地良いです。動物たちもシンプルなタッチで表情豊かに描かれています。
夜の闇の中、アーサーをあちこち探し回るラルフの動きが面白い。コミカルだったりダイナミックだったり。
表紙のひよこアーサーのつぶらなお目目がとぼけた感じでかわいいです。最初から最後までずっとこの表情です。そこがまたかわいい。
著者について…
ナサニエル・ベンチリーはアメリカ合衆国の作家。1915年生まれ1981年逝去。一般文学「親父と息子」や児童文学「かわうそのオスカーくん」「カヌーはまんいん」などが翻訳されている。息子はスピルバーグ監督の映画「ジョーズ」の原作を書いたピーター・ベンチリー。
アーノルド・ローベルはアメリカの絵本作家。幼いころから絵の才能を発揮し、29歳で絵本作家デビューすると、自由自在な作風で当初から高い評価を受けています。1933年生まれ1987年逝去。代表作、仲良しのふたりのかえるの物語「がまくんとかえるくん」シリーズは1970年から1979年まで続きました。シリーズのなかでも「おてがみ」は教科書にも取り上げられ、有名です。
ひよこの成長…
ニワトリというと、すぐに大きくなるイメージがありますが、実際はどのくらいなんでしょうか。
あるサイトによると、「ひよこの時代はあっという間に過ぎ去ります。」
その成長過程は、ひよこ期 孵化後0~7日目だそうです。1週間でひよこ卒業。以降は小ひな8~28日目、中ひな29~70日目、大ひな71~125日目、成鶏126日目~となっています。
最後にかわいいひよこの映像を。なんだかずっと見ていられる。アーサーはいるかな?