hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【今週の絵本】ホットドッグ&ねこのゆめ

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今日は2冊

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「ホットドッグ」

作・絵 ダグ・サラテ

訳 矢野顕子

Gakken  2023年8月1日 第1刷発行

本作は2023年コルデコット賞と

エズラ・ジャック・キーツ賞を受賞しました。

 

何処とはっきりは書いていませんが

アメリカの大都会(ニューヨーク?)

ビルの谷間、車の喧騒、

行き交う大勢の人々のざわめきに

ウンザリしている胴長茶色の小型ワンコ

 

白いワンピースに黒のカーディガンを羽織って

つばひろの帽子を被ったマダムとお散歩中

 

もう絶対歩いてやらないぞ!と

ストレスを爆発させたワンコを抱き抱えて、

マダムは思い切った行動に出ます。

それはなんとも気分爽快な出来事…

 

都会の雑踏シーンも、

そこから抜け出して心から

晴れ晴れとお散歩を楽しむシーンも、

活き活きエネルギッシュです。

 

木炭で形どられた力強い線画に明朗な色使い。

ワンコのはしゃぐ仕草に

自分を重ねて幸せな気分になりました。

ラストシーン、1日を楽しんだワンコの見る夢に

最後にもう一度微笑みをもらってください。

 

「ねこのゆめ」

作・絵 荒井良二

NHK出版 2023年6月25日 第1刷発行

こちらは1956年山形県生まれの

日本を代表する絵本作家の作品。

1999年「なぞなぞのたび」で

ボローニャ国際児童文学図書展特別賞を

受賞したほか国内外の賞を多数受賞している方。

 

油絵具の自由気ままな感じの筆使いと

黄色系の色を基調にした多彩な色合いが

強い印象を残す特徴的な画風です。

 

高い建物の部屋の窓から

小さく見える車の列や建ち並ぶビル街を眺める

猫のユメが見る夢から物語は始まります。

 

黄色やオレンジ色、ブルーや黄緑、

ピンクに薄紫で、縦横に引かれた粗い線が

高層ビルの連なりを見事に表現

 

時には画面いっぱいに打ち付けられたような

緑青黒黄赤と強い色たちが

生命力溢れるジャングルを描きます

 

それらの中を歩いていく小さな猫のユメ

 

次々ページをめくるたび、いろいろな場所で

いろいろな猫たちが見ている

いろいろな夢が描かれていきます。

時に甘く、時にワイルドな猫たちの夢、夢、夢

 

詩歌のようにリズミカルに連なる言葉を

読み進めるうちに

いつの間にかその夢の世界は

私の夢の世界のように思えてきました。

 

さてさて

犬と猫、皆さんはどちらの絵本が好みかな?