hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

主人公は、きつねの男の子

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みなさまいかがお過ごしですか。朝方こちらは雨が降って、今は見上げると一面の曇り空です。昨日までの蒸し暑さがどこかへ行ってしまったみたい。ひんやりした空気に秋の気配を感じます。

初めまして、ときのあかりです。本屋さんに整然と並んだ本の背表紙を見ているだけでしあわせになれる本好きです。数ある書籍の中から、幸運にも出会えた本の感想などを書いていきたいと思います。

今回ご紹介する一冊は

「つりばしゆらゆら」(あかね書房 1986年3月初版)

 作者 森山 京(もりやま みやこ) 絵 土田 義晴(つちだ よしはる)

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どんなお話しかな…

きつねの男の子は、まだ小さいので”つりばし”を渡るのは怖いです。友達のくまの子とうさぎの子も同じ気持ち。渡るのは大きくなってから、まだまだ先のことだと話し合います。

けれどある日ある目的のため、きつねの子はつりばしを渡る練習を始めます。こわごわドキドキしながら、毎日少しずつ歩数を増やしていくと…

 

シンプルで優しい筆遣いの絵で…

深い山の奥の大きな谷川にかかるつりばしや、あどけないきつねの子の一生懸命練習する姿が活き活きと描かれています。きつねの子と一緒に、つりばしの上で時にはしゃがみこんだりしながら、おそるおそる前に進んでいる気持ちになります。

 

全編ひらがなで書かれていて…

文字も大きく見やすいですし、小さなお子さんとの読み聞かせにもピッタリだと思います。作者のプロフィールを見ると、1929年東京生まれ・「子りすが五ひき」で講談社児童文学新人賞佳作、「ねこのしゃしんかん」(講談社)でボローニャ国際児童図書展エルベ賞推薦を受賞されています。本作は36年前に書かれた作品ですが、子供の心の成長を描いているところが長く愛されている理由でしょうか。

 

とにかくきつねの子が可愛くて…

ある目的のために、懸命に頑張る彼をいつの間にか応援していました。その目的とは何か?それはぜひご自身で読んで確かめてみていただきたいです。きっとほんわか温かい気持ちになれること間違いなしです。ヒントは表紙の絵の中に…最後まで読み終えると「なるほど~」って納得するかも。

 

余談ですが…

みなさんはつりばしを渡ったことはありますか。この作品のつりばしにはちゃんとモデルがあるそうです。私は記憶にある限り、こんなにドキドキするようなつりばしを渡ったことはありません。高いところは苦手なので…大人になった今でも渡るためには、しかるべき目的と練習が必要そうです。

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最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。今日も良い一日でありますように。