hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【ノホディとかいぶつ】イランの昔話

当ブログではアフェリエイト広告を利用しています

賢いチビッコの痛快怪物退治

「ノホディとかいぶつ」イランの昔話

福音館書店 

2018年9月1日 月刊「こどものとも」発行/

2023年1月10日 第1刷(特製版))

再話/愛甲恵子 

絵/ナルゲス・モハンマディ

※現在は在庫切れのようです。

 ご覧になりたい場合は図書館などでお探しください。

どんな絵本…

作者の愛甲恵子さんはイラン留学の経験があり

美術家のフジタユメカさんとともに

サラーム・サラームというユニットを組んで

イランの絵本やイラストレーターを紹介する

展覧会などを開催されている方。

 

絵を描いたのはイラン生まれテヘラン在住の

ナルゲス・モハンマディさん。

2006年よりイラストレーションの仕事をはじめ

これまでにボローニャ国際絵本原画展

野間国際絵本原画コンクールなど

国際絵本原画展で多数の入選歴があります。

 

本作では素朴な筆致と優しい色使いで

少女たちの伸びやかな様子を描き、一方

ごつごつとして恐ろし気な、それでいて

どこか間抜けな感じのする怪物を

愉快な物語の中に登場させました。

 

所々に押し葉や押し花をコラージュし

画面の背景にあしらうことで

豊かなお伽話の世界を創り上げています。

 

どんなお話…

むかし あるところに、 なかのよい ふうふが くらしていました。

物語はこんな素朴な一節ではじまります。

 

ふたりには子どもがいなかったので

まめつぶくらい ちいさくても いいから こどもが ほしいと いつも ねがっていました。

 

ふたりの願いはある日

ノホドまめのスープを作っているときに叶います。

ノホドまめとはひよこまめのこと。

その一粒がこぼれ落ちると

とても小さな女の子の姿に。

赤い服を着たその小さなその子は

とても元気で賢い女の子でした。

 

ノホドまめのように小さいことから

ノホディと名付けられた女の子。

地元の女の子たち数人と

落穂拾いに出かけたのですが

山に住む恐ろしい怪物に捕まってしまいます。

怪物は女の子たちを食べようとしますが…

 

お話の見どころは…

あの手この手の機転を利かせて怪物を操り

ついには退治してしまう

勇敢なノホディの大活躍をお楽しみください。

 

何度も危機に陥りますが

その度に怪物を言い負かすノホディにスッキリ。

(ちょっと怪物がお間抜け過ぎる気もしますが

そこはご愛敬ですね)

 

以前記事にした別の作家の方による

イランの絵本も

よかったらご覧ください。

tokinoakari.hatenablog.com