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一期一会の本と日常のおはなし

【オズビック鳥】エドワード・ゴーリーの本

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見かけはハシビロさん似の鳥です。

「オズビック鳥」

河出書房新社 2022年11月 初版) 

著者 エドワード・ゴーリー  

訳者 柴田元幸

どんな絵本…

エドワード・ゴーリーさんの作品を読んだのは2作目。

全然詳しくないのですが、その作品は

絵にも文章にも小さな棘棘が

触ると「すごく」ではなく「ちくちくと」痛いくらいに

仕込まれている、そんな印象です。

 

この作品は、その独特な韻を踏んだ文章と

モノクロームの線画で熱心なファンを持つ著者の

作品のなかでは少し風変りなものです。

優しさと温かみが前面に感じられる作品。

 

描かれるのは、ふらりと現れた

大きなくちばしと細長い足が特徴的なオズビック鳥

立派な髭の紳士エムブラス・フィングビーとの

不思議な共同生活です。

 

見開きのページの

右側に造形的な英文字も印象的なイラスト

左側に訳者による日本語訳の構成です。

感想を…

まず日本語訳で意味を把握した後

原文を、英語はあんまり…なのですが、

とりあえず声に出して読んでみました。

発音が間違っているかもしれませんが

それでも音の調子が独特のリズムを

持っているのが感じられます。

 

つぎにネットの翻訳機能を使って

英文を入力し、音声を聞いてみました。

私にはちょっと速すぎて

聞き取りにくかったですがなんとなく面白い。

何度も聞いていたら英語力も上がるかも?

 

私の好きな1シーンの英文を掲載します。

They sometimes strolled beyond the town

In time to watch the sun go down.

オズビック鳥と紳士がふたり並んで佇んで

遠くに沈みかけている夕陽を眺めている

どこか優しい切なさの漂うシーンです。

 

鳥のなかでナンバー1に好きな

ハシビロコウを彷彿とさせるオズビック鳥。

私もオズビック鳥と一緒にただじっと

夕陽を眺めてみたいような気持ちになりました。

 

おまけ…

現在「渋谷区立松濤美術館」で

エドワード・ゴーリーを巡る旅」展が開催中です。

(2023年4月8日から2023年6月11日まで)

「子供」や「不思議な生き物」などをテーマとした

作品約250点から構成されています。

エドワード・ゴーリーを巡る旅|渋谷区立松濤美術館

https://shoto-museum.jp/wp-content/user-data/exhibitions/199gorey/leaflet.pdf