hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

【星空としょかんのジュリエット】小手鞠るいさんの童話

当ブログではアフェリエイト広告を利用しています

ロミジュリはやっぱり悲劇がいいかな?

「星空としょかんのジュリエット」

小峰書店 2022年10月 第1刷) 

作者 小手鞠るい  

画家 近藤未奈

なんとなくドキドキしながら…

図書館の児童書コーナーで

いつもはあんまり気にしないのですが

表紙絵があまりに少女っぽく可愛いので

私が借りていいのかと一瞬迷いました。

 

作者の大人向けの本を読んだことがあり

それでも読んでみたいと思い

勇気を出して(笑)借りました。

どんな物語…

主人公は小学3年生の前原まりあちゃん。

小学5年生のお姉さんのなずなちゃん

小学2年生の弟まさのりくんと一緒に

家族を亡くした子どもたちの

シェアハウスで暮らしています。

 

まりあちゃんの得意科目は国語

本を読むことが大好きな明るい女の子です。

 

この作品の大きなテーマとなるのは

シェイクスピア作「ロミオとジュリエット

知らない人はいないぐらいの大悲劇物語。

 

実はまりあちゃんは「悲しい物語」が大好き

でもお姉さんのなずなちゃんは正反対

幸せなお話」が大好き

 

どちらにもある「物語の力

「物語の力」とは?

 

遠い記憶をたどると

なぜか同じ悲しい物語を何度も読んで

わかっているのに涙した経験を思い出し

まりあちゃんの考えになるほどと思いました。

 

ほかにも

まりあちゃんの「ジュリエット」の

人物像に対する鋭い洞察力も読みどころです。

 

 

シェアハウスの子どもたちをお世話する

お母さん的存在のルナママ

 

劇団俳優の顔も持つ

まりあちゃん曰く「物語の魔法使い」の

星空図書館のお兄さん

 

そして

お兄さんがプレゼントしてくれた

散歩が大好きな茶色い犬マルコ

 

そんな魅力的な登場人物が織りなす

本にまつわる爽やかな物語です。

本書の紹介文によると

本作は「星空としょかんへようこそ」に続く

涙が笑いに変わるお話」の第2弾。

シリーズ化されています。

 

大きな文字、わかりやすい言葉で

大人にも十分に通用するテーマ

主人公まりあちゃんの

溌溂とした一人称で語られています。

 

みなさんはどちらがお好みですか

涙なしでは読めない、悲しい物語?

それとも笑えるハッピーエンドの物語?

原作の「ロミオとジュリエット

私はディカプリオさんの映画が大好きでした。