hon de honwaka

一期一会の本と日常のおはなし

「よいこわるいこ」とは

今日は「いたずら」のお話し。私にも「あれは絶対マズかったよなぁ」と今でも思う子供の頃のいたずらが。当然ものすごく怒られました。反省してるけど、あのときは良い悪いがどこかへ飛んで行ってました。

  「  いたずら王子 バートラム  」 ( 偕成社 2003年6月 初版 ) 著者 アーノルド・ローベル  訳者 湯本香樹実(ゆもとかずみ)

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日本語訳より強力な英題…

日本語訳は「いたずら」ですが、原題には「THE BAD」と付けられています。

こっちのほうがしっくりする、ザ・ワル王子です。生まれながらのワル?

 

やることなすこと、手あたり次第悪いこと。

 

大人から「こんなことしちゃいけないよ。」と言われるようなことを全部やるタイプ。

 

みんなに困られ、嫌われていますが、そんなことはどこ吹く風です。

 

表紙の肖像画も、目つきが悪いこと悪いこと。

 

それなのに、なぜか完全には憎めない。それは、きっと絵に込められた著者の愛情が伝わってくるからです。全編に溢れるユーモアあるイラストが楽しいです。

何が彼をそうまでいたずらさせるのかはさっぱりわかりませんが、ある日ほうきに乗って飛んでいる魔女にまでいたずらをして、怒った魔女に呪文で小さな竜にされてしまいます。

著者について…

アーノルド・ローベルは、1933年ロサンゼルス生まれ。その後ニューヨークで暮らし、生涯にわたってこどものための本を描き続けました。1987年逝去。

本書は、著者が自分のおじいさんとおばあさんに捧げた物語です。

小さなこどものやんちゃっぷり。手を焼きつつも、善悪を超越した、こどもならではのやりたいことをやっちゃう魂は、お年寄りを若返らせそう。

 

訳者の湯本香樹実は、本書が初めての翻訳絵本です。1959年東京生まれの作家。「夏の庭」で日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞しています。

どうなるチビ竜…

竜になった王子は、笑われたりお菓子を取られたり。しょんぼりした竜王子の前に、再び魔女が現れて…

 

竜になった姿もかわいいので、そのままでもいいなぁと思いましたが、そういうことにはならず。ちゃんとハッピーエンドが待っています。

 

竜に姿を変えられたことで、王子は「されたらイヤなこと」を身をもって体験することになります。これが王子の心の変化のきっかけでしょうか。

よいわるいの基準は、いろいろあると思います。住んでいる場所や立場によって違うこともあるでしょう。こどものことであれば、大人の言うことを聞くというのもよいこの条件になりそうです。

でも、なぜか、やさしい顔になった王子もいいですが、誰の言うこともきかずやりたいいたずらをやり続ける、最初のワルい顔した王子もワルくなかった気がしています。

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《おまけ》THE BADといえば、やっぱりこれですよね。

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