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一期一会の本と日常のおはなし

めめちゃんのパリ

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秋のパリ、素敵でしょうね、いつか行ってみたいです。

 「 わたし、パリにいったの 」  ( のら書店 2021年3月 第1刷 )   著者 たかどの ほうこ(高楼 方子)

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幼い姉妹のパリの思い出…

アルバムを見ながら、お姉さんのはなちゃんと妹のめめちゃんが、パリ旅行の思い出話で盛り上がっています。まだめめちゃんは生まれていなかったころの写真です。

何回アルバムを見ても、ふたりはワクワクドキドキ。

そんな旅の思い出アルバム、私にもあります。

でも、めめちゃん、生まれてなかったのに、なぜかパリの記憶があるんです。

 

可愛らしい少女の姉妹が写真を見ながら、あれこれ語り合う絵がとっても楽しそう。柔らかな淡い色合いのパリと姉妹たちに、自分の楽しい旅の思い出を重ねながら見ました。

 

それにしても、めめちゃんはどうやってパリに行ったのでしょう。

…なんと、それはママのお腹のなか!

大人目線だと妊婦さんのパリ旅行、「冒険だなぁ。なにかどうしても行かなければならない用事があったのかしら~」などど余計なことを考えてしまいますが…

めめちゃんの、こんなかたちでパリ旅行、なかなか行けないっていうか、もうめめちゃんもこの本の読者も絶対体験できないわけなので貴重ですね(笑)

著者について…

1955年生まれ、北海道函館市出身、札幌市在住。「へんてこもりにいこうよ」「いたずらおばあさん」で路傍の石幼少年文学賞、他作品でも数々の賞を受賞。本書は野間児童文芸賞を受賞しています。絵本・児童書を主に大人向けの小説やエッセイも書かれていて、著書多数。

数年前、友人のお気に入りの一冊で、プレゼントされ読んだことのある「十一月の扉」も著者の作品。10代の少女の瑞々しい感性が、澄んだ空気のなかに美しく描かれた物語という感想を得ました。そのころから注目している方です。

人生で最初の記憶は…

一番最初の記憶って何だろう。

めめちゃんのお腹のなかでの記憶には到底及びませんが、粉ミルクの缶を持つ母を見て、すごーく喜んでるっていうのが最初の記憶かな。あとから作り上げた思い込みかもしれないけど、いまだ食いしん坊なのであり得ることとも思っています。

 

物語のなかでは、お姉さんのはなちゃんは、めめちゃんの話に半信半疑。いろいろな質問をして本当かどうか確かめますが、どの質問にもめめちゃんはちゃんと答えて…

「どこから見ていたの」というはなちゃんの質問に、めめちゃんはおへそとパンツと洋服の穴から見たと答えます。そこでまた、大人目線がやってきて、これが俗にいう第六感じゃないかと疑っています。

最後にふたりで大笑いして、アルバムの思い出旅はおしまいです。

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本書を読んだのち、旅のアルバムを手に取られた方へ Bon voyage!